おろかな睡眠不足

好きな漫画やアニメやゲームの感想だったり推薦だったりを語彙力なく語ります

あの瞬間、確かに私はまゆちゃんのプロデューサーだった

 

きっと彼女は私だけを/私は彼女だけをみていた。

 

 

『IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 7thLIVE TOUR  Special 3chord♪ 』無事終了お疲れさまでした~~!幕張二日目、名古屋一日目、大阪二日目にライビュで参加させていただきました。

 

私個人としては、メインで担当している荒木比奈と結城晴がいない本日大阪は、ものすごく他人事での参戦でした。前日のセトリからニュージェネが歌わなそうなことも察していたし*1、ドはまりするほどに好きな曲も多くはなく*2、まあ楽しめればいいな~、みたいな。そんな軽い気持ちの公演でした。この後エモさで死ぬんですけど。

 

さて、それとは別案件。中間近くのブロックの話です。新田美波さんのVoyageがすごくきれいな歌で、思わずほろりと泣いてしまいました。生バンド、生演奏だからこそのアレンジが美しくて、さざ波の中で彼女の歌を聴くような感覚が心地よかった。

ハンカチで涙をぬぐいながら、次の曲は、と備え始めて、ピアノのみで知らないイントロが流れ始めた時に、ああ知らない歌のかな~、と思いました。最近は某バンドゲームに熱心なこともあって、幅広いデレの曲をすべて追えていない状況でした。

なので、これは初見だなぁー、とワクワクしていたら、するりと登場する一つの影。

 

私はマジで記憶力が芳しくないため、人のことをすぐに顔で判別できません。だから外見的特徴を覚えようと躍起になって、その、右手の小指で揺らめく真っ赤なリボンを強く強く覚えていました。それは彼女のトレードマーク。

 

――ああ、まゆちゃんだ。

まずそう思いました。

 

牧野さんが――佐久間まゆちゃんが、一人立っている。あの瞬間の、スクリーン向こうとこちらの、おおよそバラード系の曲が始まっているとは思えない大きなどよめきは明らかな異質を、現実を、その姿すらを疑う観客の意思でした。

ライブビューイングの特権として、曲の紹介をテロップで見ることができます。現れた文字列は『エヴリデイドリーム』『牧野由依』…この曲を、知っていました。私はエヴリデイドリームを知っています。ハマった直後は登場していたすべての曲を聴きまくっていましたから。エヴリデイドリーム。佐久間まゆちゃんのソロ曲。しかし、エヴリデイドリームのイントロであるとするならこれは明らかなスローテンポ進行、おまけにピアノ伴奏のみ。…何か、普段とは違うものが始まろうとしている、と、察した直後。

 

『一目ぼれ、から、始まった――』

 

――歌詞の、始まりの一言目。たった一言。

それを脳が認知した瞬間、涙腺が壊れてしまったかのように涙が溢れました。誰が一番驚いたって私自身です。

涙が止まらない。どうして。ただ、呆然と聞き入るしかない。

 

『毎日が夢のよう、です』

 

分かったこと。「それ」は佐久間まゆの言葉でした。歌じゃない、きっとあれは歌だけれど歌じゃなかった。彼女の語りかけてくる言葉の一つ一つが、強く、強く強く胸を打ち据える。

 

私はまゆちゃんのことを知りません。まずもってCoPです。担当は荒木比奈です。好きなユニットはニュージェネで、そういう狭い世界でささやかにPをしている、彼女とはまるでかかわりのないプロデューサーです。確かにキャラクターは知っているけれど、それはあくまで創作の知識みたいな簡素なもので、そんな知らない彼女の、知っている歌を聴いていて、どうしてこんなに涙があふれる?

 

『なんて、神様…ごめんね』

 

とうとうこらえきれず、しゃくりあげそうになってハンカチで口元を押さえました。呼吸がままならない。訳もなく声が出そうになる。苦しい。この歌にかき乱される感情がどうやっても止められない。

 

とても気持ちの籠った歌だと感じました。緩急をつけて、強弱があって、喜怒哀楽が全て愛情となって注がれている歌。鬼気迫るような激しさと、今にも消えそうな儚さが入り乱れる。危うさを秘めた一途さとはこういうものなのだと教える様な。まっすぐにただ一人を想う歌。

 

まゆちゃんは歌っていました。大好きなあなたへの想いを。あなたって誰なんだろう。現地のまゆP?このライビュ会場の?ライブを見ていないP?裏手にいる誰か?誰でもないのかもしれない、分からない。考えていました。荒れ狂う気持ちはもうどうにもならなくて、ハンカチも顔もぐっちゃぐちゃで、だから、せめて、せめてこの場所にいるものの義務として見届けようと画面をみて、目が、合って。

 

ふ…と、『気づき』ました。

 

違う。誰とか何故とかどうとかそういう事じゃない。私の担当とかも関係ない。私のこれまでも、未来も何も関係ない。

 

『――ねぇ、あなた?』

 

私だ。

 

あなたは、『私』だ。

 

これは、あの子が『私』を想う、歌なんだ、と。――自然に、そう思っていました。

 

だからきっとあの瞬間。

私は、ただ一人の、彼女だけのプロデューサーでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

みたいな感情にさせられたんですけど私は比奈のPであってまゆちゃんのPではないんですよね!?!?!?!??だよな???!?!?!?!そうだよ!?

いや本当にびっくりしました、理屈じゃなくて夢中になってこんな気持ち嘘じゃない、ってくらいに、あの曲中、瞬間、全ての工程をぶっ飛ばして、まゆ自らに「まゆP」にさせられました。共感してもらえるかは分からないんですけど、本当にあの瞬間の私は佐久間まゆに想いを寄せられるPである、と錯覚させられたんです。文字列にすると最早ホラーなんですけど、本当にそういう事があったんですよ。

どんな魔法って牧野由依さんのエヴリデイドリーム~マイスイートハネムーンなんですけど、結局ハネムーンも私Pとまゆちゃんの思い出となったため最後までもう枯れ果てるくらい泣きまくって、続く夏恋で情緒不安定の果てに曲に殺されるかと思う位にはふらっふらでした。

夏恋のイントロに嬉しくなりながらもまってくれ、と思わずにはいられなかった。整理する時間が欲しかった。あの曲を、抱いた感情を確かな自分のものにするための時間が欲しくて、けれど与えられるはずもなく、それらは新たなエモい曲に押しつぶされて…どんどん見えなくなって、うすれていく…………くっそ~~!!!!!あんなに意味の分からない最高の体験をしたのに!!!!!という感情で今眠い頭を必死に回してこの記事を書きました。すごかったです。あのブロックの畳みかけどういう思考をしてたら成立するのか本当に意味不明なんだよな…。なんか一片でも感情が伝わったら嬉しいです。

 

以上!

*1:この後死ぬ

*2:この後死ぬ